雑記

ネタバレあり感想とか何かを書き留めておきたくなった時用

観てきた

なんかブレてるな

一応知らない人向けの前提として、ガンダムSEEDと一口に言っても、2002年に放送された「機動戦士ガンダムSEED」とその続編で2004年に放送された「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」があり、SEED DESTINYの方はインターネットでなかなか厳しい評価を受けてたりする。あと2011年にSEEDの、2014年にSEED DESTINYのHDリマスターが放送されている。

 

結論から言うと最高の映画だった。でもその前に少し自分語りさせてください。

 

今でも覚えているが、ガンダムSEEDという作品に初めて出会ったのは幼稚園の時だった。多分SEED DESTINYの放送もとっくに終わったくらいの時期だと思うけど、書店の児童書コーナーでたまたま手に取った本でこの作品が紹介されており、そこでフリーダムに一目惚れした。その頃はガンダムSEEDに対して「昔やってたなんかめっちゃ先進的でイケてるアニメ」みたいな漠然とした憧れを持っていたと思う。

初めてガンダム作品を観たのは小1の頃、母の影響で00を視聴した時だが、話があんま分からず(当たり前)当時はハマることはなかった。それでもガンダムSEEDに対する憧れだけは持ち続け、親にパソコンを借りてインターネットで断片的な情報を集め続けた。Wikipediaとか本当に隅々まで読んでた気がする。

そんな少年時代を過ごしていたので小4か小5でHDリマスターの放送が決まったときは本当に嬉しかった、ずっと焦がれていたものに手が届くから。

放送開始されてからは毎週放送時間はテレビに張り付いてたし、録画して次回までの間で何回も繰り返し観ていた。小学校の自分の好きなテレビ番組を発表する授業でガンダムSEEDについて発表するという黒歴史を刻むほどにはハマってた。SEED DESTINYのリマスターが放送される頃には中学に上がってたけど、やっぱり毎週日曜日の夜7時半から30分、俺はテレビに張り付いてた。両親に今は亡きガンダムフロント東京に連れて行ってもらいシン・アスカと写真を撮ってもらったりもした。

高校、大学とインターネットに触れるにつれて段々SEED(特にDESTINY)がどちらかというとネタ扱いされているのも分かってきたし、俺もインターネットに染まっていくからもちろんそういう視点で観たりもしてたけど(後述)、でも結局大学1年の夏休みの数日をネトフリでSEED一気観して溶かすとかそういうことをしてた。

 

そんな感じで自分の人生には割とずっとガンダムSEEDがあったわけだけど、映画に関しては完全に無いものと思ってた。そういう話があっただけでプロジェクトが凍結したというのを聞いてたし、小学生の時はネットの偽広告に釣られて逆に映画化なんてもうあり得ないんだな…という謎の諦め方をするときもあった。だから大学生になってからSEEDの映画やりますみたいな発表されたときは「え、ほんま?笑」みたいな感じで、それから1年くらい経っても何の音沙汰もなかったから自然と忘れてた。

すいません、今自分のツイート見返したら全然定期的にガンダムSEEDの映画いつやるん?みたいなツイートしてたので忘れてたのは嘘です。でもまあ本当に気付いたら突然映画のPVが公開されててびっくりしました。

ここまで読んだ人は「え、じゃあ映画化が実現してめちゃくちゃ喜んだんじゃないの?」と思うかもしれないけど、実はそうでもなかった。というのもインターネットのガンダムSEED(特にDESTINY)評に染まりすぎた俺は、既にガンダムSEED(特にDESTINY)に対して「問題行動が目立つ幼馴染に対して、大切に思いつつも『やれやれ…』みたいな視線を送ったり諫めたりしてる奴」みたいな態度を持ってしまっていたから。もしくは心の中では好きだけど普段全然仲良さそうな素振りを見せない、むしろなんかちょっと冷たく扱ってる熟年夫婦みたいな感じ?とにかく、映画がDESTINYの正式な続編ということもあって本当に大丈夫か?という感じだった。そもそもこの1年は院試やら卒論やらで忙しかったのでSEEDの映画がやるんだという実感もないまま、気付いたら公開していた。実感がなくて「今すぐ観に行こう」ともならず公開から1週間経ってようやく映画館に出向いた。

 

もう1度言うけど、本当に最高の映画だった。始まった瞬間、ミサイルとか発進シーンとかの効果音、そして「〇〇市街 △△」みたいなテロップがあまりにもガンダムSEED過ぎて「俺は今本当にSEEDの映画を見ているんだ…」という実感が湧いてきた。小5でHDリマスターの1話を観た時のあの気持ちが蘇ってきた。もうずっと本当に楽しかった。

全編を通してガンダムSEEDSEED DESTINYのあらゆる要素がパワーアップして、一番燃える、最高のタイミングで回収されてた。シナリオがどうとかじゃない、20年待ち続けたファンを楽しませよう、そんな映画だと感じた。普段だったら絶対に言わない感想だけど、「こういうので良いんだよ」本気でそう思った。

オタクがよく「成仏した」と言ってるけど、これが成仏なんだなという気持ちになれた。成仏、最高です。

 

幼稚園の時にあの本を手にとって良かった。ずっと追ってきて良かった。こんな気持ちになれるなんて思ってなかった。でも今からでも遅くない、待った年数なんて関係ない、SEEDとSEED DESTINYを観て映画館に行こう。

 

映画を作ってくれた人たち、映画館で一緒に泣き笑ってくれたオタクたち、そのすべてに感謝_________。